子育てパパのブログ日記（Blog・Trek）

　岡田代表辞任に伴い、次期代表候補に菅直人前代表の名前が取りざたされています。
　たしかに、菅直人氏は口が立つし、知名度は抜群ですね。
　しかしながら、本当に民主党は、菅直人氏でいいのでしょうか？

　今回民主党が、選挙戦の争点にしようとした「年金問題」
　この問題の本質を議論すべきだった昨年、菅直人氏の「未納３兄弟」発言に端を発し、「未納兄弟」探しが始まって、年金改革の本質に関する議論が吹っ飛んだ。
　その時点で「年金問題」は霞んでしまい、国民は「年金問題」を心配しながらも、非難合戦に終始する政治に対して醒めた目を向けるようになったのではないかと思います。

　だから、「年金」を前面に戦おうとしても民主党は国民に相手にされなかった。
　菅直人氏の「未納３兄弟」発言のときから、民主党の凋落がゆっくり進みはじめたのではないでしょうか。

　菅直人氏の郵政民営化問題への取り組みについても決して良かったとは思えません。
　下記は、菅直人氏のHP内の【８月２２日付：今日の一言というコラム】の全文です。

精神鑑定　 Date: 2005-08-22 (Mon)　｢小泉さん、狂っている｣という声を地方で聞く。｢精神鑑定が必要｣という過激な声もある。地方で朴訥に毎日の仕事に追われている人からすると　、今の小泉さんの言動は理解を超えている。しかし大都市では未だに｢期待感｣の方が大きいと世論調査に出ている。｢純ちゃんと、叫んだ私が恥ずかしい｣と一旦は冷えた人がまた｢純ちゃん｣と叫んでいる。二度もだませる小泉純一郎は稀代のペテン師だ。 小泉首相は政策的にも郵政民営化の効果を、資金の流れを特殊法人から民間にという主張は引っ込め、｢公務員の削減｣と表現を変えてきた。しかし｢人件費の削減｣とは言わない。今の郵政公社の人件費は自前だから、公務員でなくなっても｢人件費の削減｣にはならないから。しかも民営化しても｢国家公務員共済｣にとどまることになっている。これでは｢準公務員｣だ。とにかく形だけ｢民営化｣することに狂奔している。 政府系金融機関の不良債権が巨額に在ることが明るみに出始めた。つまり、郵貯、簡保に融資が不良債権となっているということ。この問題を放置して郵政改革はできない。

　強烈に小泉総理を批判し「この問題を放置して郵政改革はできない。」と言いながら、この文章には、菅直人氏の「対案」「プラン」は一言も登場しません。
　自民党の郵政民営化法案に対して、民主党の対案・法律案を国会に提出できなかったことを象徴しているように感じます。

【８月２８日付：今日の一言】

Date: 小泉流民営化　2005-08-28 (Sun)　小泉首相は街頭演説で相変わらず郵政民営化しか語らない。しかも３４０兆円の資金お流れについては全く触れず、ただ｢郵政公務員｣を民間人にすることが｢改革｣という主張。しかし郵政公務員の人件費は税金から出なく公社の収入から払われており、たとえ民間人になっても人件費の削減にはならない。その上、小泉民営化では会社員になった後も年金などは国家公務員共済に残る、事実上｢準公務員｣化だ。道路公団の民営化と同様、天下りポストの拡大につながる民営化。道路公団民営化に準備に自民党参議院議員を辞めさせて総裁に送り込んだ近藤総裁は、官製談合も天下りも放置し、他の公団幹部と共に民営化後の会社の会長に納まる。これが小泉流の｢民営化｣。

　あいかわらず批判の一点張りだし、前のコラムとたいして代わり映えのしない内容。
　なにやらかつての「社会党」を思い出すような感じ。
　小泉流の｢民営化｣を批判するなら、菅直人流の｢郵政改革｣を前面に出された方が国民には理解を得やすかったのではないでしょうか。

　また、小泉総理を劇場型政治と批判する菅直人氏自身が、｢小泉さん、狂っている｣｢精神鑑定が必要｣「小泉純一郎は稀代のペテン師だ。」などと刺激的なフレーズを使うこと自体、菅直人氏も小泉総理と同じ劇場の舞台に立っていると言わざるを得ないのではないでしょうか。

　菅直人氏は、｢純ちゃんと、叫んだ私が恥ずかしい｣というフレーズを、街頭演説でも叫んでおられました。
　パフォーマンスとしては面白いけど、これで国民から支持を得られるとお考えになっていたのでしょうか？
　民主党にとっては菅直人氏の「パフォーマンス戦略」は功を奏することは無かったようですね。

中国新聞　スポットニュース

菅氏も代表選出馬へ　小沢氏はきょう最終決断 '05/9/16　民主党の菅直人前代表(58)は十五日夜、都内で記者団に党代表選に出馬する意向を明らかにした。（略）　菅氏は記者団に出馬の理由を「民主党を立て直すことで今の日本の三分の二の与党体制、いびつな民主主義をもう一回正常なものにして政権交代につなげていく」と述べた。旧社会党系議員らは菅氏を支持する方針だ。

　女王の教室の鬼教師なら菅直人氏にきっとこう言う「早く目ざめなさい」


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総選挙結果分析、民主党・松原仁議員、前原誠司議員

　惨敗した民主党の落選議員達のインタビューを聞いていると、
「小泉劇場に負けました」などと、感覚的な敗因を述べる方がいらっしゃいます。
　また、「政策が国民に伝わらなかった」と述べる方も多いですね。
　どちらのタイプも、後ろ向きの敗戦の弁です。

　しかし、民主党・松原仁議員（小選挙区落選、比例で復活）は、
「確かに小泉総理の政見放送見てたら説得力があった、我々も勉強すべき点がある」と謙虚かつ冷静に選挙戦を振り返り、先を睨んだ発言をされていました。
　潔くて、前向きな姿勢に共感させられました。

　民主党・前原誠司議員（当選）も、冷静です。
　「２大政党制では、野党は必ず対案を出さなければならないが、郵政民営化法案に対して、国会開会中に充分な対案をせなかった、選挙に入って郵貯・簡保の縮小などを提示したが、国民には対案だと受け止められなかった」と分析しておられた。
　また、「自民・公明をナチスにたとえるわけではありません」と前置きして「ナチスも実は民主的に選ばれた政権だったが誤りを犯した。そう言うときのために政権の受け皿となるため２大政党が必要なのです。だから、民主党を再建しなければならない」と淡々と語られました。
　よく簡単に「小泉ヒトラー！」とか「独裁者！」などと声高に発言する議員さんも多いが、この日の前原誠司議員は、ナチスの誤りを引き合いに出したが、語り口は知的・論理的で「小泉ヒトラー！」などと騒いでいた政治家とはひと味違いました。
　前原誠司議員は、一時に比べて露出度が減っている気がしたけど、ずいぶん落ち着いて穏やかな風格が付いてこられた。

　今回は、民主党は戦略ミスで惨敗しましたが、前原誠司議員や松原仁議員は、もう、次の展望を見つめようと前進をはじめています。
　選挙スローガンになぞらえて「民主党をあきらめるな。」という感じでしょうか。

【追記】
Yahoo!ニュース - 毎日新聞

＜民主党代表選＞前原氏が正式に出馬表明　菅氏も名乗り（略）前原氏は記者会見で「党を戦う集団に変える」と表明。惨敗した衆院選については「郵政民営化法案に対案を示さなかったのが最大の敗因。代表に就任すれば重要政策は常に対案を示す」と述べた。（略。【宮田哲】（毎日新聞） - 9月16日0時52分更新

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