2005.08.29 Monday ブログをお引っ越ししました。
こちらにお越し下さい。
2005総選挙マニュフェストに「まやかし」は無いか?
「実際に各党のマニフェストを見る人は何人いるんでしょうね?」というコメントを拝見いたしました。
民主党が新聞を一面割いた広告にのってた「公約要旨」などはよく見かけますが、各政党のマニュフェストの一言一句まで見る機会は、なかなかありません。
マニュフェストって傷害保険の契約書みたいで、隅から隅までよく見ておかないと「免責で保険料は支払えません」式のまやかしが結構あるみたいですから油断できません。
まずは、民主党から見てみました。
【憲法】についてはこう記述があります。
『日本では今、時々の政府の都合によって憲法が恣意的に解釈され運用されるという、いわば「憲法の空洞化」がすすんでいます。このままでは、憲法に対する国民の信頼感はますます損なわれてしまいます。民主党はこの状況を克服し、国家権力の恣意的解釈を許さず、立憲主義を基本に据えた、より確かな憲法の姿を追求していきます。』
実に素晴らしい現状分析で、自衛隊の「違憲・合法論」などが堂々と論じられていた頃を考えると誠に結構なことが書いてあります。
小生も「憲法論議」自体がタブー視されてきた時代に生きてきた世代で、「憲法が恣意的に解釈され運用され」てきたことに責任がありますからこの記述に対しては高く評価せざるを得ません。
ただし、憲法改正の是非についてはこう記述されています。
『憲法の姿を決定する権限を最終的に有しているのは、政党でも議会でもなく、国民です。民主党は、自らの「憲法提言」を国民に示すと同時に、その提言を基として、国民との対話を精力的に推し進めていきます。憲法改革のための提案が現実となるためには、まず衆参各院において国会議員の3 分の2以上の合意を達成し、その上で国民多数の賛同を得なければなりません。民主党は、国会におけるコンセンサスづくりにも、真摯に努力していきます。』
憲法改正という言葉を「憲法提言」と言い換えして薄化粧するあたりは、党内左派や支持母体への配慮が透けて見えますし、文章全般に主体性が欠けている感じ。
「真摯に努力していきます」という言葉も、「“前向きに検討します”=“何もしません”」式の「役所言葉」並のいかにも政治的言い回しですね。
大ざっぱに見ると民主党は憲法については、腰が引けた表現になっていますね。
【郵政改革】という項目では、
『郵便貯金・簡易保険を適正規模に縮小した後は、政府系金融機関との統合も含め、あらゆる選択肢を検討します。』と書かれています。
「あらゆる選択肢」とは、郵貯・簡保の「廃止」「民営化」「現状維持・放置」など、何でも有りですから後から何とでも言えますね。
また、「検討します」という言葉も、先述の通りの「役所言葉」
検討するだけで、何かを実施するとは約束されていません。
さて、次は自民党
【税制の抜本的改革】という項目
『引き続き聖域なき歳出改革に果断に取り組みながら、国民の合意を得つつ、新しい時代にふさわしい税体系を構築する。その中で所得税については、所得が捕捉しやすい「サラリーマン増税」を行うとの政府税調の考え方はとらない。』とあります。
「国民の合意を得て」と書かずに「国民の合意を得つつ」との表現されている点が怪しいですね。
「国民の合意を得つつ」との表現には、国民が合意する意見と必ずしも自民党の考え方が一致していなくても「合意を得つつ」ことを進めますと読めます。
また、「新しい時代にふさわしい税体系を構築する。」という表現はいかにも曖昧ですね。
直接税、間接税の関係の見直しなのか、税控除の在り方など課税の仕方の話なのかさっぱり分からないようにできています。
また同じ項目の下記の記述ですが、
『19年度を目途に、社会保障給付全般に要する費用の見通し等を踏まえつつ、あらゆる世代が広く公平に負担を分かち合う観点から、消費税を含む税体系の抜本的改革を実現する。』
「19年度を目途」と言っておけば、あくまで目途ですから19年度に税制改革が実現されなくても約束違反にはなりません。
「消費税を含む税体系の抜本的改革」という表現も具体性に乏しく、恐らく消費税率のアップのことであろうとは容易に推測できますが、税率も不明なら「消費税を含む税体系」とは何のことか、所得税、法人税など何を含む税体系なのかも全く不明です。
なにか影が薄い社民党も見てみました。
【過労死はごめんです】という項目。
『働く者の家族的責任を大事にし、長時間労働を規制してワークシェアリングを進め雇用を生み出します。』
一見文句ない文言だけれど、社民党は正規雇用が減って、パートや派遣などの非正規雇用が増えていることを問題にしているのに、「ワークシェアリングを進め」というこの表現では、非正規雇用が増えることを容認しているといわれても文句言えないのでは?
小生、社民党支持者でもないので心配する必要はないけれど、マニュフェストの党内点検が不充分な気がいたします。
【米軍基地のない日本を実現します】という項目。
『「基地返還アクションプログラム」を策定し、沖縄を最優先に、全国の在日米軍基地の整理・縮小・撤去を進めます。日米地位協定を抜本的に改訂し、国内法優位の原則を確立します。在日米軍へのいわゆる「思いやり予算」を大胆に削減します。』
(失礼ながら)政権取る見込みがない社民党は、マニュフェストの実効性を国民から問われない分、マニュフェスト全般を見ても表現の曖昧さは、さすがに自民、民主より少ないです。
それでも、「大胆に削減」という表現は分かりづらいですね。
5%削減でも大胆だと思う人もいれば、50%削減で大胆だと認める人がいるように、「大胆」という言葉は威勢はいいがはっきりしない情緒的な性格が強いですね。
【郵政3事業のユニバーサルサービスを守ります】という項目。
『国民・利用者が主人公の郵政事業に向け、特定局長制度、ファミリー企業などを改革します。郵便局ネットワークを公共サービスの拠点として活用します。公社を維持し、郵便・貯金・簡保のユニバーサルサービスを守ります。』
郵政改革は総て反対かと思ってた社民党が、「特定局長制度、ファミリー企業などを改革します。」と書いてあいるのは驚きです。
そして、【拉致問題の一刻も早い解決を目指します】という項目になると途端に表現が曖昧模糊となってしまっています。
『北朝鮮が拉致問題に誠実に対応することを強く求めつつ、日朝平壌宣言に沿って両国間の懸案事項が解決され、早期に国交正常化が図られるよう努力します。北朝鮮の核問題に関する6カ国協議を、地域の信頼醸成を図る恒常的な枠組みに発展させます。』
「誠実に」「求めつつ」「図られるよう」「努力します」という表現には、いわずもがなって感じですね。
他の政党さんはゴメンなさい。割愛します。
文句ばかり言ってても始まらないから、マニュフェストから良いとこも・・・
民主党の
『議員年金をただちに廃止します。国会議員定数1割以上削減、衆院比例の定数80を削減します。』
キッパリしていてすがすがしい。
この部分を強調すれば、民主支持が増えると思うけどなぁ。
自民党は、
公会計・「国家財政ナビゲーション」の整備として
『各省庁の財務状況に関する説明責任の明確化等を目的とした省庁別財務書類調製の取組みを進めるとともに、国の財務状況を開示する財務書類を作成・公表する。』と記述しています。
地味で必ずしも表現は明確ではないけれど、複式簿記を採用していない単年度会計である官庁が収支を明確化しようとする姿勢は(書かなくても、多くの人が気にしないような項目であるがゆえに)評価したいと感じました。
ところで、英国では、マニュフェストは書店で売っているらしいですがあまり売れないそうです。
英国人いわく「マニュフェストは選挙民ではなく政治家を縛るものだから」
フ〜ム
我が国では憲法で思想・信条、言論の自由が保証されている上に、考え方も十人十色で、様々な意見が存在することを承知しています。
ですから、以上の文書は、あくまで小生が思い・信じる「私見」であることを申し添えるものであります。
5粒 ゲルマニウム & チタニウム ブレスレット
(((((((((((((((((( 郵政民営化問題記事リンク ))))))))))))))))))))
新党日本は「霞が関」を変える?
総選挙と地球温暖化問題 「京都議定書」は未来へのマニュフェスト
「岐阜1区佐藤ゆかり氏不倫騒動」等とメディアについて
民主党が「郵政8万人削減」「年金目的消費税導入」と「一般消費税増税」に言及
党首討論会で小泉首相が見せた怒りのパワー
党首討論会に新党日本の田中康夫代表が欠席
民主党・岡田代表の「2大政党の時代だ」って発言、チョットまずかったと思います
自民・比例代表だった長谷川憲正参院議員が、国民新党から新党日本へ???
民主党、菅直人前代表、お言葉が過ぎますよ!
民主党内の「郵貯・簡保縮小廃止論」や「郵政民営化論」
ホリエモンVS亀井静香、そして「新党日本」。どうだかなぁ・・
郵政解散。橋本元首相引退と小泉白紙委任論
「国民新党」候補者公募の論文テーマが凄い!
小泉総理に「郵政民営化」を提言した民主党議員が「郵政民営化」に反対!
郵政解散。米国が何を言おうが、我が国の未来を選ぶ
民主党が新聞を一面割いた広告にのってた「公約要旨」などはよく見かけますが、各政党のマニュフェストの一言一句まで見る機会は、なかなかありません。
マニュフェストって傷害保険の契約書みたいで、隅から隅までよく見ておかないと「免責で保険料は支払えません」式のまやかしが結構あるみたいですから油断できません。
まずは、民主党から見てみました。
【憲法】についてはこう記述があります。
『日本では今、時々の政府の都合によって憲法が恣意的に解釈され運用されるという、いわば「憲法の空洞化」がすすんでいます。このままでは、憲法に対する国民の信頼感はますます損なわれてしまいます。民主党はこの状況を克服し、国家権力の恣意的解釈を許さず、立憲主義を基本に据えた、より確かな憲法の姿を追求していきます。』
実に素晴らしい現状分析で、自衛隊の「違憲・合法論」などが堂々と論じられていた頃を考えると誠に結構なことが書いてあります。
小生も「憲法論議」自体がタブー視されてきた時代に生きてきた世代で、「憲法が恣意的に解釈され運用され」てきたことに責任がありますからこの記述に対しては高く評価せざるを得ません。
ただし、憲法改正の是非についてはこう記述されています。
『憲法の姿を決定する権限を最終的に有しているのは、政党でも議会でもなく、国民です。民主党は、自らの「憲法提言」を国民に示すと同時に、その提言を基として、国民との対話を精力的に推し進めていきます。憲法改革のための提案が現実となるためには、まず衆参各院において国会議員の3 分の2以上の合意を達成し、その上で国民多数の賛同を得なければなりません。民主党は、国会におけるコンセンサスづくりにも、真摯に努力していきます。』
憲法改正という言葉を「憲法提言」と言い換えして薄化粧するあたりは、党内左派や支持母体への配慮が透けて見えますし、文章全般に主体性が欠けている感じ。
「真摯に努力していきます」という言葉も、「“前向きに検討します”=“何もしません”」式の「役所言葉」並のいかにも政治的言い回しですね。
大ざっぱに見ると民主党は憲法については、腰が引けた表現になっていますね。
【郵政改革】という項目では、
『郵便貯金・簡易保険を適正規模に縮小した後は、政府系金融機関との統合も含め、あらゆる選択肢を検討します。』と書かれています。
「あらゆる選択肢」とは、郵貯・簡保の「廃止」「民営化」「現状維持・放置」など、何でも有りですから後から何とでも言えますね。
また、「検討します」という言葉も、先述の通りの「役所言葉」
検討するだけで、何かを実施するとは約束されていません。
さて、次は自民党
【税制の抜本的改革】という項目
『引き続き聖域なき歳出改革に果断に取り組みながら、国民の合意を得つつ、新しい時代にふさわしい税体系を構築する。その中で所得税については、所得が捕捉しやすい「サラリーマン増税」を行うとの政府税調の考え方はとらない。』とあります。
「国民の合意を得て」と書かずに「国民の合意を得つつ」との表現されている点が怪しいですね。
「国民の合意を得つつ」との表現には、国民が合意する意見と必ずしも自民党の考え方が一致していなくても「合意を得つつ」ことを進めますと読めます。
また、「新しい時代にふさわしい税体系を構築する。」という表現はいかにも曖昧ですね。
直接税、間接税の関係の見直しなのか、税控除の在り方など課税の仕方の話なのかさっぱり分からないようにできています。
また同じ項目の下記の記述ですが、
『19年度を目途に、社会保障給付全般に要する費用の見通し等を踏まえつつ、あらゆる世代が広く公平に負担を分かち合う観点から、消費税を含む税体系の抜本的改革を実現する。』
「19年度を目途」と言っておけば、あくまで目途ですから19年度に税制改革が実現されなくても約束違反にはなりません。
「消費税を含む税体系の抜本的改革」という表現も具体性に乏しく、恐らく消費税率のアップのことであろうとは容易に推測できますが、税率も不明なら「消費税を含む税体系」とは何のことか、所得税、法人税など何を含む税体系なのかも全く不明です。
なにか影が薄い社民党も見てみました。
【過労死はごめんです】という項目。
『働く者の家族的責任を大事にし、長時間労働を規制してワークシェアリングを進め雇用を生み出します。』
一見文句ない文言だけれど、社民党は正規雇用が減って、パートや派遣などの非正規雇用が増えていることを問題にしているのに、「ワークシェアリングを進め」というこの表現では、非正規雇用が増えることを容認しているといわれても文句言えないのでは?
小生、社民党支持者でもないので心配する必要はないけれど、マニュフェストの党内点検が不充分な気がいたします。
【米軍基地のない日本を実現します】という項目。
『「基地返還アクションプログラム」を策定し、沖縄を最優先に、全国の在日米軍基地の整理・縮小・撤去を進めます。日米地位協定を抜本的に改訂し、国内法優位の原則を確立します。在日米軍へのいわゆる「思いやり予算」を大胆に削減します。』
(失礼ながら)政権取る見込みがない社民党は、マニュフェストの実効性を国民から問われない分、マニュフェスト全般を見ても表現の曖昧さは、さすがに自民、民主より少ないです。
それでも、「大胆に削減」という表現は分かりづらいですね。
5%削減でも大胆だと思う人もいれば、50%削減で大胆だと認める人がいるように、「大胆」という言葉は威勢はいいがはっきりしない情緒的な性格が強いですね。
【郵政3事業のユニバーサルサービスを守ります】という項目。
『国民・利用者が主人公の郵政事業に向け、特定局長制度、ファミリー企業などを改革します。郵便局ネットワークを公共サービスの拠点として活用します。公社を維持し、郵便・貯金・簡保のユニバーサルサービスを守ります。』
郵政改革は総て反対かと思ってた社民党が、「特定局長制度、ファミリー企業などを改革します。」と書いてあいるのは驚きです。
そして、【拉致問題の一刻も早い解決を目指します】という項目になると途端に表現が曖昧模糊となってしまっています。
『北朝鮮が拉致問題に誠実に対応することを強く求めつつ、日朝平壌宣言に沿って両国間の懸案事項が解決され、早期に国交正常化が図られるよう努力します。北朝鮮の核問題に関する6カ国協議を、地域の信頼醸成を図る恒常的な枠組みに発展させます。』
「誠実に」「求めつつ」「図られるよう」「努力します」という表現には、いわずもがなって感じですね。
他の政党さんはゴメンなさい。割愛します。
文句ばかり言ってても始まらないから、マニュフェストから良いとこも・・・
民主党の
『議員年金をただちに廃止します。国会議員定数1割以上削減、衆院比例の定数80を削減します。』
キッパリしていてすがすがしい。
この部分を強調すれば、民主支持が増えると思うけどなぁ。
自民党は、
公会計・「国家財政ナビゲーション」の整備として
『各省庁の財務状況に関する説明責任の明確化等を目的とした省庁別財務書類調製の取組みを進めるとともに、国の財務状況を開示する財務書類を作成・公表する。』と記述しています。
地味で必ずしも表現は明確ではないけれど、複式簿記を採用していない単年度会計である官庁が収支を明確化しようとする姿勢は(書かなくても、多くの人が気にしないような項目であるがゆえに)評価したいと感じました。
ところで、英国では、マニュフェストは書店で売っているらしいですがあまり売れないそうです。
英国人いわく「マニュフェストは選挙民ではなく政治家を縛るものだから」
フ〜ム
我が国では憲法で思想・信条、言論の自由が保証されている上に、考え方も十人十色で、様々な意見が存在することを承知しています。
ですから、以上の文書は、あくまで小生が思い・信じる「私見」であることを申し添えるものであります。
5粒 ゲルマニウム & チタニウム ブレスレット
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