子育てパパのブログ日記(Blog・Trek)

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ドラフト会議と「キャリア官僚」を産む国家公務員の採用制度
 高校生ドラフトが、混乱の内に終わりました。
 今朝の新聞では、辻内投手など各球団の1位指名選手にスポットが当たり、2位以下の多くの選手は名前と出身校ぐらいしか記事になりません。

 でも、プロに入ったら、ドラフト1位も、2位も関係なく、実力の世界です。
 イチロー選手も1位指名の選手ではなかったし、優勝した阪神の金本兄貴や、ロッテで15勝のアンダースロー渡辺投手はドラフト4位、広島で本塁打43発の新井選手はドラフト6位、横浜のチームリーダー石井選手にいたってはドラフト外です。
 このように、選手の成績は必ずしもドラフト順位と一致しません。

 ところが、これが国家公務員の世界になると別世界。
 現在の採用制度は1種、2種、3種(高卒程度)に別れていて、大卒1種採用者は入省当初から幹部候補生で、ほぼ無条件で幹部クラスに昇進する、いわゆる「キャリア」です。

 2種公務員は昇進が限られ、それ以下は地べたに這いつくばってもくもくと精勤しても、幹部への道は閉ざされています。

 国家公務員の世界をプロ野球に置き換えると、ドラフト1位選手は投手なら無条件でローテーション入りして、将来は投手コーチ、監督への道が保証されているようなもの。
 イチロー選手や金本兄貴たちは、一生二軍暮らしさせられることになります。


 こんな、採用制度で生き生きとした役所になるのでしょうか。
 職員の士気・モチベーションが高まるのでしょうか。
 1種採用以外の国家公務員にも、横浜の石井選手や、イチロー選手のような人材がいる可能性があるのに、最初から同じスタートラインにつけないとは不幸なことだと思いますし、日本国憲法の趣旨にも反するような気がします。

 佐藤壮郎人事院総裁が、ようやく公務員制度改革論議のなかで、採用制度の改革を打ち出そうとしていますが、官僚の世界がプロ野球の世界に見るような常識的な人材育成に向かって欲しいものです。

NIKKEI NET:主要ニュース
人事院総裁、国家公務員の大卒採用一本化を提案 佐藤壮郎人事院総裁は日本経済新聞社のインタビューに応じ、1種、2種、3種に分かれている国家公務員の人事区分を改め、大卒程度採用の1、2種を統合する構想を明らかにした。職員の士気向上と業務の効率化につなげる狙いで、政府・与党が近く再開する公務員制度改革論議の中で提案する考え。幹部職員らの反発も予想されるため中長期の課題になる見通しだが、改革論議が採用などの制度面に広がるきっかけになりそうだ。 1985年度から実施している現在の制度は1種(2004年度採用653人)、2種(同3226人)、3種(高卒程度、同1428人)に分かれる。「キャリア」と呼ばれる1種採用者は入省当初から幹部候補生。1種採用者ならほぼ無条件で幹部クラスに昇進する一方、2種公務員は昇進が限られる仕組みになっている。 (07:00)


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